「リノベーション」との違い
リノベーションとは、既存の建物に大規模な改修工事を行い、用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりすることです。建物の経年にともない、時代に合わなくなった機能や性能を、建て替えずに、時代の変化にあわせて新築時の機能・性能以上に向上させることで、具体的には、耐震性や防火安全性確保し、耐久性を向上させる、冷暖房費などのエネルギー節約のため、IT化など変化する建築機能の対応・向上のために行われる。外壁の補修、建具や窓枠の取り換え、間取り変更、給排水設備更新、冷暖房換気設備の更新などを指します。対して、リフォームは内装模様替え(壁紙の貼り替えや床の張替え)や設備刷新(キッチンやトイレの交換、エアコンの付け替え)といった小規模な工事で、あくまでも機能復旧です。他にも、構造のみを残し(時に補強も含む)、内外装や設備を全てやり直して、建物を再生させるスケルトン(骨組み)・リフォームや、全面改装を意味するフルリフォームや、デザイナーが関与するデザイナーズ・リフォームといった名称もあるようです。
実際は、既存建物をどのように捉えて、機能的な要求とクライアントの希望、構造や工法、さらには予算やスケジュールを考えながら、どのように「組替え直し」てゆくかという中身が重要で、名称自体はあまり深い意味を持っていないとも考えられます。ただ、名称が持っているイメージというものが確かにあります。現時点では「リフォーム」は既製品のユニットバスやキッチンを使ったどちらかと言えばお仕着せの内装工事、「リノベーション」は若い世代の人が好みそうな白い壁とフローリングの画一的なデザインといったイメージがあるのではないでしょうか。
リフォームとリノベーション、どちらも既存建物の改装や増改築を指す言葉ですが、実は明確な違いも定義も正式にはなく、工事を手掛ける建設会社や中古住宅を扱う不動産会社、あるいは設計を手掛ける建築家たちが、それぞれ違った思惑で使っている言葉なのです。
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